介護士の転職の多さが問題になっている。
福祉系の専門学校を卒業し、国家資格である介護福祉士を修得して就職しても、一年未満で転職してしまう人も少なくない。
他業種に比べても、離職率はかなり高い方である。

大きな転職理由として挙がっているのは、やはり賃金の低さだろう。
また、その他の理由としてサービス残業が多く、勤務時間も長い、人手が足らず、新人の指導に手が行き届かないなど、たくさんの問題がある。
さらに施設によっては夜勤もあったり、おむつ交換、ベッドからの移乗などと基本的に体力仕事が多い為、腰痛の悪化により退職せざるを得ない人もいる。
また、認知症の方とコミュニケーションをとることも、かなりの経験と知識が必要であり、罵倒を浴びせられたり暴力を受けることがある中で、落ち込まず、しっかりと適切な対応をしなくてはならない。

初めて介護の現場に直面した職員は、あまりの激しさに圧倒されてしまう人もいるだろう。
そんな中でも心からやりがいを感じ、自信と誇りをもって長く介護の仕事をしている人もたくさんいる。
毎日、多くの人から「ありがとう」と言われ感謝される、そんな仕事もありそうでなかなかないだろう。

これからもどんどん少子高齢化が進むことが予測される世の中で、介護の仕事というのはなくてはならないものである。
その為には、やはり待遇を改善していかなければならないのではないか。
そして、介護の仕事の素晴らしさをどんどん伝えていくことも必要である。